動脈硬化、心筋梗塞の予防にも…ED治療薬の副効用

ED治療薬には思わぬ副効用があることが最近注目を集めています。

どういったことが期待できるのでしょうか?

日本大学医学部付属板橋病院泌尿器科・高橋悟部長に聞きました。

ED治療薬の副効果

シアリス

前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬として、タダラフィルの製造販売が承認されました。

商品名は「ザルティア」です。

タダラフィルはシアリスという商品名で、ED治療薬としても販売されています。

シアリスは20ミリグラム、ザルティアは5ミリグラムという差こそあれ、ED治療薬が前立腺肥大治療にも使われるとあって、今注目を集めています。

タダラフィルはPDE5阻害薬のひとつで、局所の平滑筋を緩めて血流や酸素供給量を増やし、EDを改善します。

同じ作用で、前立腺肥大による排尿障害も改善します。

そのため承認に至ったわけですが、まだ承認されていないものの、バイアグラ、レビトラを含むED治療薬には、ED治療以外の効能もあります。

「中高年にとって一番メリットが大きいのは、動脈硬化の予防です。ED治療薬には血管の拡張機能を向上させたり、血管の修復細胞を増やす作用があります。それは、ペニスの血管に限らず、体中の血管に影響を及ぼします」

シアリスを使った研究では、1回20ミリグラム、週3回服用したED患者は、3カ月後、血流依存性血管拡張反応(FMD)がアップしました。

偽薬を使用した健常者(ED患者でない人)はほとんど変化が見られませんでした。

また、血中血管内皮前駆細胞(EPC)への影響も調べましたが、シアリスを服用したED患者はFMDと同様にEPCがアップし、偽薬の健常者はやはりほとんど変化はありませんでした。

ED治療薬は突然死を防ぐ

roujin_sinzouhossa

海外では、「糖尿病+ED+自覚していない心血管系疾患がある」という方が、血管疾患の治療にED治療薬を併用した結果、突然死など心臓疾患の発生率が下がったという報告もありました。

「定期的にED治療薬を服用すれば、血管が若返る効果を期待できるでしょう。すでに、肺動脈が細くなって心不全に至る肺動脈性肺高血圧症という難病には、改善薬としてシアリスが承認されています。」

1998年の調査では、ED患者は1130万人で、そのうち30~70代男性の4人に1人が該当します。

ところが、治療を受けている人はわずか5%ととても少ないのです。

「病院に行くのが恥ずかしい」「セックスレスなので必要なし」と思っている人が多いのでしょうが、心筋梗塞や脳卒中を防ぎ、突然死を回避する意味でも、ED治療に臨むべきです。

陰茎の動脈は、心臓の冠状動脈に比べて非常に細いです。

なので動脈硬化の進行のサインは、EDから始まることが珍しくありません。

EDを放っておいたら、ある日、心筋梗塞を起こしたということも十分に考えられますよ。

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